自閉症のある子どもを持つ家庭では、進路についての悩みが多く見られると思います。特性により、適切な支援や環境が必要ですが、どの学校を選ぶかは大きな課題です。自閉症がある我が子(Tくん)も現在10歳で、年長(5歳児)の時には進路でとても悩みました。
選択肢としては…
- 支援学校(以前は養護学校)
- 地域の小学校
我が子は意思決定できないため、それぞれの施設見学をし、担当の先生とも相談しました。支援学校では「まず進路先は地域の小学校を検討して下さい」と言われました。小学校では、重度障がい児は受け入れの厳しさがあると思っていましたが、熱心な校長先生と支援担任先生から「ぜひ小学校へ来て欲しい」という意外な言葉をもらいました。親としては涙が出るほど嬉しく、小学校へ行く決め手となりました。(ちなみ自閉症重度の受け入れは学校としてはTくんがはじめてということでした)
支援学校 地域の小学校 それぞれについて
< 支援学校について >
支援学校は、自閉症含め、様々な障がいを持つ子どもたちのために設けられた教育機関です。専門性が高い支援学校教諭が担任となり、各クラス少人数での授業が行われ、個々の子どもの特性に合わせた指導が行われます。このような環境は、基礎の部分からしっかりと支援を受けることができるため、特に初等教育の段階で非常に大切です。ただし、地域によって支援学校の数が限られていることや、通常学級との交流が少ないことがデメリットとして挙げられます。
< 小学校について >
地域の友達との関わりが多く、コミュニケーション能力や社会性を育むチャンスがあります。将来、地域社会で育って欲しいと思うのなら、小学校ではと思います。学校の支援学級の担任は専門の知識がある教諭ではなく、初等教諭が担任になります。他に介助員の大人もおられます。自閉症の特性に対する理解のは個人差が大きく、適切な支援が得られず、不安やストレスを感じる場合もあるかもしれません。その時は私たち親が、特性などをしっかり伝えることで少しずつ不安が解消されていくと思います。そのため小学校選びの際には、支援体制が充実しているかや教員の理解度を確認することが大切です。
おわりに…
我が子は熱心な先生方がおられたので、結果として地域の小学校へ行くことに決めましたが、どちらの選択をしたとしても、メリットデメリットはある思います。私が声を大にして言いたいことは、どちらに進路を決めたとしても、子どもは力を持っており、新しい環境にも少しずつ慣れ、個々のペースで成長していくと思っています。保護者の皆さんが進路先について真剣に悩んで考えて出しえたものですから、その決断に自信を持ってください。親が笑っていれば、子ども達も笑顔になれます!!
我が子は小学校に行くと決め、素敵な先生方に出会えて、成長したと思いますし、後悔はしていません。進路や未来に不安を抱える方も多いと思いますが、その不安が少しでも軽減されるように、私はこのブログを今後も発信していきたいと思います。
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